關於海邊的孩子 海の子
2008年、第1回目となる≪海邊的孩子≫(日本語:海の子)が開催された。そこで得た収益の全ては部落のPakalongay( アミ族階級入り前の12~20歳の青少年)の伝統文化訓練イベントの運営資金とされた。
また、スミンはPakalongayたちと積極的に山や海に出かけ、伝統文化技術の体得と継承に力を入れた。また子供たちに「一緒に自分の家でギターを練習しよう」と呼びかけ、皆を連れて、台湾各地でのライブに出演。彼のこのアクションは、彼らの伝統文化スピリッツの継続に繋がり、そして文明社会に生きる現代人の心に届けることに成功した。
部落の子供たちの成長とともに、部落は伝統文化訓練イベントを自主運営できるシステムができた。アミス音楽祭の開催が始まったことで、彼は部落の子供たちを育てる仕事も一段落した。
2016年から≪海邊的孩子≫は先住民創作音楽アーティストの発表の場に移行し、舞台の中心を若手後輩アーティストに任せた。
《海邊的孩子》、台湾各地で集めた音楽素材を、民族音楽に融合させた新進気鋭の先住民青年である。それぞれの土地の持ち味を融合し、この期間で蓄積した音楽の実力はこのイベントにおいて素晴らしい軌跡を残すことだろう。台湾先住民の伝統文化と精神をリズムに合わせ、現代と伝統が交流を行う新鮮で、活力のある音楽イベントになることだろう。
「台玖線樂團」、「Mafana樂團」、「Savulu & Laway」、「Savakan樂團」、「吳元楷」、「嵐馨樂團」、 「兄弟職責」、「馬曉安」、「鹿角樂團」などの大いに潜在力がある先住民バンドらがそれぞれの舞台では最高のパフォーマンスを披露!個性溢れる演奏、”独自のユーモア”を巧みに盛り込んだ観衆を最後まで飽きさせない公演に、観客は心酔、熱狂!大成功に終わった。
全ての観客も一緒に、新しい世代の先住民がポップミュージックにおいての創作の成果を発表する場に立会った。≪海邊的孩子≫で当日観客に優勝者として選ばれたバンドは海外で出演する機会を勝ち取ることができる。2017年観客の投票で優勝した「Mafana樂團」は沖縄県のライブに特別出演し、2018年は「嵐馨樂團」が優勝し、スミンの東京ツアーに出演することができた。
2019年は「WHY樂團」、「Lowking」、「2.0樂團」、「發熱帶樂團」の4組の若手先住民バンドが立て続けに素晴らしい演出を見せたため、観客もどのバンドを選ぶかかなり迷っていた。最後は「2.0樂團」が見事に優勝を獲得。2019年9月15日にスミンと一緒に東京のライブに挑む。台湾先住民の文化を音楽演出という形で発信し、その力強くも美しい歌声を海の向こうに届ける。
≪海邊的孩子≫は2008年から2019年まで合計12年も開催した。都会から新たな声を集め、その声を部落に連れて帰り、その声を反映させ、最後は海外で成果を見せる。そして、色々な場所で「声」を上げて、共鳴を呼ぶ。